37 3 高村薫の世界 情報センター出版局 2002.6.13 1500円
ISBN4-7958-3822-4 286ページ 装幀 多田和博
目次
序章 高村薫の新作を読む
第一章 憑かれた人びと(ザ・ポゼスト)
――『黄金を抱いて翔べ』『神の火』『わが手に拳銃を』『李歐』『リヴィエラを撃て』
第二章 この壮大なる人間喜劇
――『地を這う虫』『マークスの山』『七係連作』
第三章 燃えつきた人間(ザ・バーンアウト・ケース)
――『照柿』
第四章 ヨセフよ、いずこに
――『ヨゼフ断章』「単行本未収録短編」
第五章 漂流する戦後
――『レディ・ジョーカー』
第六章 母と子の舞踏会(ダンス)
――『晴子情歌』
東京創元社 1500円 2002.11.9
ISBN4-488-02427-0 四六ソフトカバー 280ページ 装幀 北見隆
1のステップ 読む
2のステップ 題材をさがす
3のステップ 調べる・取材する
4のステップ ミステリとは何か
5のステップ 人物をデッサンする
6のステップ 構成プランを立てる
7のステップ キャラクターをつくる
8のステップ 視点
9のステップ 時制
10のステップ 文体・シーンの演習
原書房 2200円
2003.7.23刊 ISBN4-562-03669-9 302ページ 装幀 松木美紀
第一部 三角形の第四辺
第二部 生者と死者と
第三部 終わりなき夜に生まれつく
第四部 世界の果てのカレイドスコープ
40
安吾探偵控
東京創元社 1800円 2003.9.30刊 ISBN4-488-01295-7
360ページ 装幀 北見隆
41 42 43
41
アノニマス
原書房 2000円 2003.10.15刊 ISBN4-562-03696-6
440ページ カバー装画ヘルマン・セリエント
42
アメリカを読むミステリ100冊
毎日新聞社 1400円 2004.4025刊 ISBN4-620-31682-2
215ページ 装丁・本文デザイン 高橋雅之
43 風船爆弾を飛ばしそこねた男
原書房 1800円 2004.12.5刊 ISBN4-562-03854-3
292ページ カバー装画 影山徹
黄昏ホテル
e-NOVELSアンソロジー
小学館 46判ソフトカバー 322P 1680円 ISBN4-09-387539-1
装丁・挿画 森山由海
篠田真由美 早見裕司 浅暮三文 森奈津子 近藤史恵 小森健太朗 笠井潔 田中哲弥 久美沙織 雅孝司 二階堂黎人 野崎六助 加納朋子 太田忠司 黒田研二 山田正紀 牧野修 我孫子武丸 田中啓文 皆川博子
二十人の作家が競演する幻妙なる蜃気楼の物語
44 45 46 47
48 49 50 51
44 イノチガケ 安吾探偵控
東京創元社 1900円 2005.11.25刊 ISBN4-488-01209-4
328ページ 装幀 北見隆
45 北米探偵小説論
双葉文庫 日本推理作家協会賞受賞作全集69 1200円 2006.6.20刊 ISBN4-575-65868-5
498p 装丁 菊池信義
46 オモチャ箱 安吾探偵控
東京創元社 1900円 2006.12.15刊 ISBN4-488-01223-X
348ページ 装幀 北見隆
47 魂と罪責 ひとつの在日朝鮮人文学論
インパクト出版会 2800円 2008.9.15刊 ISBN978-4-7554-0193-0
435ページ 装丁 藤原邦久
語りえないものを前にして想い屈してはならない。 四つの原型的な情景から始めよう。 一章 漂流する在日小説 1 イーサン・イーサン 李箱 2 1940年のタクシー・ドライバー 金史良 3 憂愁なる幽囚人生 張赫宙 4 滅び去る者 立原正秋 二章 金嬉老は私だ 「犯罪と在日」もしくは「在日という犯罪」 三章 言語と沈黙 チョソンマルかイルボンマルか 呉林俊 金時鐘 四章 凄愴な夜が暗く鳴り渡る 在日小説の諸相 1 市民・テロリスト・民族英雄 李恢成 2 《半島語すこし吃れる君のため》 金鶴泳 3 幽冥にけむる在日 金石範 4 夜の地の底まで 高史明 5 無名の虜囚たち 鄭承博 6 父の骨片を心臓に 金泰生 7 夢魔のなかから 梁石日 8 猪飼野辺境子守り歌 宗秋月 9 裏切りの耐えられない軽さ 朴重鎬 10 海峡の迷い子 李良枝 11 ポストコロニアルの行方 |
五章 物語としての歴史 1 故国は焦土に帰し 朝鮮戦争はどう語られたか 2 『火山島』とは何か 六章 激しい季節 在日小説の現在 1 父親を殺せ黄金の時に 柳美里『ゴールドラッシュ』 2 永続するテロル 梁石日『死は炎のごとく』 3 植民地小説の逆襲 李殷直『朝鮮の夜明けを求めて』 4 ふたたび言語と沈黙 金石範『満月』 金時鐘『化石の夏』 5 騾馬よ権威を地におろせ 女性文学はどこに 語りえないものを前にして想い屈してはならない。 |
48 捕物帖の百年
彩流社 2000円 2010.7.15刊 ISBN978-4-7791-1519-6
298ページ 装丁 佐々木正見
はじめに 第一部 第一章 三大捕物帖と林不忘『釘抜藤吉捕物覚書』 第二章 横溝正史『人形佐七捕物帳』 第三章 城昌幸『若さま侍捕物手帖』 第四章 久生十蘭『顎十郎捕物帳』 第五章 坂口安吾『明治開化安吾捕物帖』 第六章 夢野久作のマボロシの捕物帖 第七章 山本周五郎『赤ひげ診療譚』 |
第二部 捕物帖百人の時代 1 捕物帖黄金期・三題 村上元三 捕物作家クラブ 島田一男 2 ピカレスク捕物帖・三題 柴田錬三郎 多岐川恭 笹沢左保 3 捕物帖維新・三題 池波正太郎 平岩弓枝 山田風太郎 4 ミステリ捕物帖・三題 都筑道夫 泡坂妻夫 5 ハードボイルド捕物帖・三題 藤沢周平 伊藤桂一 白石一郎 6 明治捕物帖・三題 長谷川伸 結城昌治 有明夏夫 7 エロス捕物帖・三題 梶山季之 南原幹雄 胡桃沢耕史 8 奇妙奇天烈捕物帖・三題 国枝史郎 五味康祐 八切止夫 9 ニューウェイヴ捕物帖・三題 澤田ふじ子 佐藤雅美 川田弥一郎 10 女性捕物帖・三題 北原亜以子 宮部みゆき 宇江佐真理 11 現在進行形・三題 松井今朝子 東郷隆 風野真知雄 |
49 日本探偵小説論
水声社 4000円 2010.10.01刊 ISBN978-4-89176-801-0
440ページ
序章 第一章 亂歩変幻 分身ゲームの果てに 1 泥棒にもプロレタリアにもなれず 2 恐ろしき分身ゲームの果てに 3 空の空なる空気男 4 青の時代前史――黒石と綺堂 5 帝国主義下の探偵小説 第二章 天使のいない街 1 モダン都市の前景 2 川端康成における探偵小説未満 3 地震の娘と『浅草紅団』 4 『雪国』への撤退は何を意味するか 5 地震の天使もう一人 6 大震災余話 7 赤いプロレタリアの天使 第三章 夜の放浪者たち 1 江戸川乱歩「屋根裏の散歩者」 2 地味井平造「煙突奇談」 3 稲垣足穂「瓶詰奇談」 4 大阪圭吉「デパートの絞刑吏」 5 花田清輝「七」 6 尾崎翠『第七官界彷徨』 7 ブラッサイと夜の眼 8 写真家から探偵へ 9 遊民から探偵へ ベンヤミンの天使 10 内田百間、債鬼に追われる放浪者 11 残夢三昧・百間三昧 12 谷崎潤一郎、妻殺しの放浪者 13 谷崎潤一郎『黒白』 14 幻の女に焦がれて 第四章 上海された男たち 1 私には上海が絶対に必要であった。 2 映画のなかの〈上海〉 3 魔都としての上海 |
4 放浪と故郷喪失と帰還と 5 マボロシの上海小説ひとつ 6 金子光晴「芳蘭」とはどういう小説か 7 金子光晴から横光利一へ 8 横光利一『上海』ヴァリアント 9 『上海』その逆流と日本回帰 天使と糞 第五章 放浪の終わり 探偵小説の完成 1 浜尾四郎における昭和十年代前期 2 浜尾四郎「彼が殺したか」 3 木々高太郎と漱石 4 木々高太郎「完全不在証明」 5 木々高太郎『人生の阿呆』 6 探偵小説の形式はいまだ発見されていない 7 木々高太郎「文学少女」 8 木々高太郎『折芦』 9 小栗虫太郎「三重分身者の弁」 10 小栗虫太郎「完全犯罪」 11 小栗虫太郎『黒死館殺人事件』 12 『黒死館殺人事件』とユダヤ人問題 13 小栗虫太郎「寿命帳」 14 小栗虫太郎「白蟻」 第六章 消されたレポート 第七章 彼らの奇妙な戦後 仮の終章として 1 小栗虫太郎「悪霊」 2 久生十蘭『ココニ泉アリ』 3 橘外男『妖花 ユウゼニカ物語』 4 ポストコロニアル小説としての『雪国』 5 ポストコロニアル小説としての『浮雲』 6 江戸川乱歩『ペテン師と空気男』 7 内田百間「東海道刈谷駅」 8 谷崎潤一郎『残虐記』 9 谷崎潤一郎『鍵』 10 橘外男『私は前科者である』 11 野口赫宙『ガン病棟』 |
50 [最新版]ミステリを書く! 10のステップ
東京創元社 980円 2011.10 ISBN978-4-488-07068-7
293p
51 ミステリで読む現代日本
青弓社 2000円 2011.11 ISBN978-4-7872-9203-2
280p
0章 AB-CD殺人事件
01章 小説は戦争に向かって慾情する
02章 壊れる人びと
03章 パノプティコンー流行する警察小説
04章 市民小説への道
00章 「九・一一」から「三・一一」へ
52 山田風太郎・降臨 (忍法帖と明治伝奇小説以前)
青弓社 2400円 2012.07 224p ISBN978-4-7872-9207-0
序章 山田風太郎における反原発小説
一 原子力怪獣襲来
二 平和利用という幻想
三 往きて帰らぬ
第一章 笛を吹く男 ――戦後探偵小説への挑戦
一 夜に逃れて
二 夜よ滅び失せろ
三 母を恋する記
四 蜃気楼に魅せられて
五 風太郎探偵小説の到達点
六 厨子家の悪疫
第二章 指揮棒をふるう男 ――戦後探偵小説からの撤退
一 『悪霊の群』共作事件
二 魔界転生への助走
三 夜は魂よりも暗く
四 太陽黒点を求めて
五 山田風太郎は戦後文学か
第三章 戦後探偵小説論・山田風太郎以外
A 周縁の内から
一 高木彬光『白昼の死角』
二 松本清張『砂の器』
三 梶山季之『黒の試走車』
四 結城昌治『白昼堂々』
B 周縁の外から
一 陳舜臣『怒りの菩薩』
二 野口赫宙『ガン病棟』
三 鮎川哲也『憎悪の化石』
四 日影丈吉『内部の真実』
五 中薗英助『密航定期便』
六 高木彬光『帝国の死角』および島崎博と『幻影城』
53 異端論争の彼方へ
インパクト出版会 2013.09 1900円 258p ISDN978-4-7554-0239-5
異端論争の彼方へ 埴谷雄高-花田清輝-吉本隆明とその時代
序 忠誠と幻視のはざまで
[喜劇‐笑劇‐悲劇]
[忠誠と幻視のはざまで]
[三つの論争とその循環性]
[本書の構成]
T 三人の異端審問がはじまる
第一章 俺は何か悟ったような気になったぜ(一九三三年) 埴谷雄高
[1 自同律の不快をつぶやく]
[2 転向からの非転向という独自性]
[3 『死靈』「序曲」一章を読む]
[4 『死靈』「序曲」二章を読む]
[5 『死靈』「序曲」三章を読む]
[6 『死靈』伝説とは何か]
[7 椎名麟三における忠誠]
第二章 生涯を賭けてただ一つの歌を(一九四一年) 花田清輝
[1 花田清輝とメタモルフォーゼ]
[2 『復興期の精神』を読む]
[3 無数のわたしが存在する]
[4 戦後は望ましい戦後ではなく]
[5 わたしは鉱物になりたい]
第三章 おれが讃辞と富とを獲たら捨ててくれ(一九五四年) 吉本隆明
[1 関係の絶対性とは何か]
[2 『マチウ書試論』と近親憎悪]
[3 近代的自我の行方]
[4 死の国の世代の使者]
U 異数の世界におりていく
第四章 花田清輝よ、そこには厳粛な愚劣があった(一九五六年)
埴谷‐花田論争
[1 「政治と文学」論争の第一ステージ]
[2 絶対的対立者 埴谷と花田]
[3 垂直軸と水平軸の競作]
[4 『死靈』から分岐していくエッセイ]
[5 スターリン批判に向けて]
[6 レーニンを知り、レーニンを追い越す]
[7 日本共産党に与う]
第五章 ぼくは拒絶された思想としてその意味のために生きよう(一九五七‐六〇年)
花田‐吉本論争
[1 戦後文学論争の最終ステージ]
[2 贋アヴァンギャルドを撃つ]
[3 芸術運動理論への原理的批判]
[4 勝負はついたと横合いから埴谷が判定した]
[5 異端論争はいったん終わる]
[6 もう一人の審判員鶴見]
[7 どこに思想の根拠をおくか]
[8 花田の早すぎる晩年]
第六章 死者の数を数えろ、墓標を立てろ(一九六二‐六四年)
[1 党員文学者の集団除名]
[2 「政治と文学」論争の第二ステージ]
[3 プロレタリア文学の遺産は誰のものか]
[4 吉本にとって勝利とは何か]
[5 異端から正統へ]
第七章 俺たちは彼らを〈あちらの側〉に預けておく(一九七二‐七五年)
[1 『死靈』五章の出現と花田の死]
[2 新左翼の死は駆け足でやってきた]
[3 内部ゲバルトの時代]
[4 死者たちが五章を書かせた]
[5 あらためて『死靈』四章を読む]
[6 つづけて『死靈』五章を読む]
[7 革命家の自己革命]
[8 愛の物語の不能]
[9 埴谷万年・吉本千年]
[10 『死靈』六章以降を読む]
[11 『死靈』全巻をいかにして読むか]
[12 『青年の環』と『死靈』]
[13 花田清輝のために]
第八章 資本主義は勝利することによって、資本主義はすべてに勝利する(一九八四年)
吉本‐埴谷論争
[1 ハイパー資本主義と吉本の勝利]
[2 教祖の終焉とその後]
[3 最後の吉本‐埴谷論争]
[4 ザ・清輝]
[5 国民的講演者(?)吉本]
V 〈帝国〉はけっして滅びない(二〇一三年)
[1 〈帝国〉は錯乱する]
[2 勝利と敗北と――二つにして一つのこと]
[3 敗北と勝利と――二つにして一つのこと]
[4 終わったのか終わらないのか]
[5 音楽データ・ファイルが世界を変えた]
[6 インターネットは怖ろしい]
[7 電力を制する者が世界を制する]
[8 レーニン・イン・ビカミング Lenin in Becoming ]